特定技能外国人の出入国時の送迎について
2025/02/03
特定技能外国人の受け入れにおいて、入国および出国時の送迎は非常に重要なサポートの一環です。しかし、送迎の具体的な進め方や注意すべきポイントについて、十分な知識がない企業も少なくありません。
本記事では、特定技能外国人の出入国時に必要となる送迎の義務や、企業が果たすべき役割、注意点について詳しくご説明します。




出入国時の送迎が求められる理由
特定技能の在留資格で外国人を受け入れる企業は、入国および出国時のサポートを行う必要があります。
入国時の対応
・外国人が到着する空港または港から、所属機関の事業所や居住先までの送迎を手配します。
・日本での生活に不慣れな外国人にとって、スムーズな送迎は安心感を与えるため、重要な支援のひとつです。
出国時の対応
・空港や港までの移動をサポートし、保安検査場まで同行して入場を確認することが求められます。
・円滑な送迎を行うことで、外国人が再び日本で働きたいと感じる環境づくりにつながります。
義務的支援に含まれる送迎の対応
特定技能外国人の受け入れ企業には、以下の送迎支援を提供する義務があります。
送迎計画の策定と事前案内
・出入国時に利用する空港や港を事前に調査し、送迎計画を作成します。
・空港や港の詳細情報を外国人に事前に提供し、待ち合わせ場所を明確に伝えます。
緊急時の対応策の準備
・フライトの遅延や天候不良などのトラブルに備え、外国人と確実に連絡を取る手段を確保します。
・出国時に外国人が既に住居を退去している場合、滞在先を確認し、合流がスムーズにできるように手配します。
出迎えの実施
・空港や港で外国人を出迎え、指定した待ち合わせ場所で確実に合流します。
・道路状況や混雑を考慮し、余裕を持って対応することが重要です。
出国時の対応
・空港や港まで同行し、保安検査場への入場を見届けます。
・これにより、出国手続きでのトラブルを防ぎ、不法滞在のリスクを回避できます。
任意的支援としての送迎
義務的支援に含まれないケースでも、企業の判断で送迎を行うことが可能です。
任意的支援に該当するケース
・技能実習生から特定技能に移行した外国人がすでに日本に滞在している場合
・長期休暇で一時帰国する外国人の送迎
送迎に関する注意点
最適な空港・港の選定
・日本へ直行便がない国もあるため、乗り継ぎを含めた最適なルートを事前に調査し、外国人に案内します。
・初めて来日する外国人には、詳細なガイドを提供することが重要です。
明確な待ち合わせ場所の指定
・空港や港は広いため、「到着ロビーの○○カフェ前」や「出口A近くの案内所前」など、具体的な待ち合わせ場所を指定します。
・送迎者の特徴を伝えたり、ネームプレートを用意するなどの工夫も有効です。
送迎費用の負担について
・入国および出国時の送迎費用は、特定技能所属機関が負担する必要があります。
・外国人に費用を負担させることは認められていないため、注意が必要です。
支援計画書への記載事項に注意
支援計画書への記載事項に注意
・企業が自主的に行う支援(任意的支援)であっても、支援計画書に記載した内容は実施義務が生じます。
・計画書作成時に、義務的支援と任意的支援の区別を明確にしましょう。
よくある質問
出国時は空港や港まで送ればよいのか?
・できる限り、保安検査場まで同行し、入場するところまで見届けることが推奨されます。
出入国する空港が遠くても送迎しなければならないか?
・企業にとって過度な負担とならないよう、事前に送迎可能な空港を案内し、出入国時の利用空港を決定することが重要です。
公共交通機関を利用した送迎は可能か?
・電車やバス、タクシーなどを利用して送迎を行うことも認められています。
まとめ
特定技能外国人の出入国時の送迎は、スムーズな入国・出国をサポートするために不可欠な支援です。企業は義務的支援を確実に実施するとともに、必要に応じて任意的支援を検討し、外国人が安心して日本での生活をスタートできる環境を整えましょう。